2014/10/15

淫力魔人

ロック好きなら、一家に一枚

つうのを、気が向いた時にでも上げようと思います。

前までバンドごとでやってましたが、ネタが半永久的に続くように、一枚づつ

と、いう省エネ作戦です。

しかも、完全に僕好みの、偏見のみによる一枚なので

これよりこっちが名盤だろ!的なご意見は一切聞く耳を持たない所存です。

あくまで、エゴイスティックにいきます。


栄えある一枚目は

イギー&ストゥージズ

でRaw Power

邦題は 淫力魔人

この邦題考えた人、素晴らしいセンス。
世の中に色んなアルバムがありますね。

言葉が過激なもの、音が激しいもの

とか、ロックの一面である熱いもの。

ロック好きのスタートは、多感な時期に、こういうのを聞いた事から始まりがちだったりしますよね。

もちろん僕もそうです。

でも、そんな表面的なものより、音の中に内包した、若者特有のマグマのようなフラストレーションや、そいつの哲学を込めたものが、僕はとても好きです。

音の激しさではなく、アティチュードの激しさ、欲情ね。

そういう色気や妖しさが光るアルバムといえば

真っ先に頭に浮かんだのがこれです。

当時、先にピストルズを知ってたのですが、パンクの始祖、ゴットファーザー オブ パンクと言われるストゥージズをさかのぼった時に、これこそパンクだ!と思いました。

もう、グロテスクな程の怒りとか、性欲とか、普段の社会で抑圧され気味な物、隠す事が美徳と思われがちな事を

おら!どうだ!

と、まるで露出狂のように、屹立したモノをさらけ出してきて、濃厚で刺激的なスペルマを放出してきます。

もちろん音でですよ。

イギーの野生的で本能的なボーカルもそうですが

決して上手くはないが、アンプをぶっ壊す程のファズで大音量でかき鳴らすギター、己の力の全て叩きつけるドラム、いけない性のチャクラを這い回るようなベース

全てがイカれて、イカしてる。

パンク的な、ハードコア的な、メロコア的な、オルタナティヴ的なモノが好き!と言うなら、持ってて然るべき!と言える程のアルバムです。

音質は良くないですが、それがさらに生々しく、ドメスティック。

どうやって聞いたらいいかって?

それは簡単な話。

スピーカーだろうが、イヤホンだろうが

大音量で聞け!

たったこれだけ。

ロック好き!

というなら、一曲目のサーチ&デストロイにノックアウトされるでしょう。

安全地帯から反戦歌を歌った、当時のミュージシャンと真逆の歌。

ベトナム戦地で、正気をギリギリで保ち、泥にまみれて戦う若者の立場で歌った、過激過ぎる反戦歌。




俺は胸にナパーム弾を詰め込んで街をうろつくチーター
原子爆弾から生まれた家出息子
俺のことなど世界中誰ひとり憶えていない
サーチ・アンド・デストロイ作戦の遂行者

お願いだから俺を助けてくれ
誰か俺の魂を救ってくれ
俺を爆破してくれ

気を付けたほうがいい、俺は最新のテクノロジーを駆使してる
言い訳してるヒマなんかない
真夜中に魂が発する放射能
銃撃戦の最中の愛

お願いだから俺を不意打ちしてくれ
誰か俺の魂を救ってくれ
俺の心を射ち抜いてくれ

俺のことなど世界中誰ひとり憶えていない
サーチ・アンド・デストロイ作戦の遂行者
俺は世界中から見捨てられた男
ひとりサーチ・アンド・デストロイ作戦を遂行してる

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