2015/04/06

ハイレゾ音源について 6


ここで、ハイレゾの定義をおさらい。

CDは 44.1khz 16bitの音源。

ハイレゾは96khz 24bitの音源。

44.1khzは、サンプリング周波風の値で、単位時間あたりの計測数。

動画で例えると、1秒間のコマ数。

コマ数が少ないと、パラパラ動画に近く、コマ数が多いとハイスピードカメラの画像と言えば分かりやすいかな。

16bitは量子化ビット数。

無音から最大音量までを表現する細やかさのこと。

デジカメでいうところの、コントラストと階調のことで、ここが低いとすりガラスを重ねたようになり、ビット数が高いとガラスを剥いだようになります。

ただ、この数値は、元の音の良し悪しがあっての話であります。

分かりやすいかどうかアレですが、例をあげると

とある自然の雄大な景色を、一眼レフで撮影してプリントアウトした写真があったとします。

その写真をさらに再撮影したとします。

この再撮影を500万画素のデジカメで撮影したものと、1600万画素のデジカメで撮影したとします。

1600万画素で撮影したものの方が、最初に一眼レフで撮影したものに近いですよね。

ここの例を音楽にすると

自然な雄大な風景 は元の演奏

一眼レフ は録音

プリントアウトは マスタリング

再撮影したものは パッケージング

という訳です。

数値のみでいうと、手元にあるCDの音は500万画素で再撮影したもの、ハイレゾは1600万画素で再撮影したものになります。

なんとなく分かります?

説明ヘタですみませんが、もうちょっとお付き合いを。

前々回で説明した、過剰コンプレッサー&ラウドネス処理の音は、上記の例だとプリントアウトの段階になる訳です。

通常は、紙質、インク、プリンターの性能 (=処理機材、処理方法、エンジニアの腕)で差が出ますが、そこを曖昧ノッペリさせちゃったために、変な色合いでプリントアウトされてしまってるよ というお話でした。


今回は前置きが長くてすみません。

さて、再撮影についてですが

お時間がある方は試していただきたい。

CDを、MP3で96kbpsの低ビットレートで取り込んだ素材を、ALAC、もしくはFLACにコンバートしたとします。

ビットレートと、保存される容量はかなり大きくなっていますが、音はMP3のまんま。

つまり、見かけの数値は大きくなっているだけ = 容量を無駄に使った だけに過ぎません。

音、変わらないですし、変わる訳がないですよね。

プリントアウトしたものを、どんなに性能の良いカメラて再撮影しても、プリントアウトされた物以上になる事はありえません。

しかし実際の写真だと、フォトショップでかなり高度な後処理が出来ますよね。

僕の使用しているfoobar2000では、リサンプリングソフト(Sox)をインストールしており、16bitの音源を24bitで出力しています。

DENONは以前から、CDの16bitを24bit、36bitで処理する方式を開発、使用しています。

これはこれで、自然で滑らかな音になりますが、元の写真とは異なるものです。

さて、上記の例に戻りますが、プリントアウトされたものが、もしもボヤっとしてた場合、デジタル処理で数値だけをあげたものは、肉眼で見た、雄大な景色と同一でしょうか?

そこには、ソフトの特性や、処理する人間の好みが加わりますし、異なる物ですよね。

ハイレゾは、一眼レフで撮影したものがしっかりしていて、プリントアウトしたものがキレイで、肉眼で見た雄大な景色に可能な限り近いものと自分は認識しています。

しかし

もしも、MP3をALACに戻して見かけのみの数値を上げたようなものが、ハイレゾとして販売されていたらどうでしょう?

再撮影してデジタル処理をした写真が、一眼レフで撮影したものと同等ですと販売されてたら、、、

これがいわゆるニセレゾというやつです。

実際に世の中には、そういう物が出てきています。

しかも、CDより高額で販売されているとしたら、、、

次回は、そこを少し突っ込んで書きます。





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